日本ではなじみのある「台風」や、天気予報でよく聞く「熱帯低気圧」や「温帯低気圧」ですが、これらはどう違うのでしょうか?
まず「熱帯低気圧」と「温帯低気圧」は成因も構造も全く別のものです。
「熱帯低気圧」は熱帯や亜熱帯の海洋上で蒸発した海水の上昇によって発生し、水蒸気を多く含んだ暖かい空気からできていることが特徴で、強い風と雨を伴います。
一方「温帯低気圧」は主に赤道からの暖気と両極からの寒気が接触しやすい中緯度の温帯で発生し、上昇しながら北上する暖気と、下降しながら南下する寒気の渦の中心が上昇気流となり、温暖前線、寒冷前線をともなった低気圧になります。
「台風」は、「熱帯低気圧」が発達して、北西太平洋や南シナ海上で中心付近の最大風速が17.2m/s以上のものをいいます。
同じ発達した「熱帯低気圧」でも、その地域や最大風速によって「ハリケーン」や「タイフーン」と呼称が違います。
ちなみに「台風」はほとんどの場合、北上するにつれて周囲の冷気と台風域内の暖気との間に前線ができ、「台風」から「温帯低気圧」へと性質を変化させていきます。
また「台風」は風が強い領域は中心付近に集中しているのに対し、「温帯低気圧」は広範囲で強風が吹くといった特徴もあります。
■ Wikipedia 台風
■ Wikipedia 熱帯低気圧
■ Wikipedia 温帯低気圧
■ Wikipedia 低気圧
「熱帯低気圧」は熱帯、亜熱帯で蒸発した海水の上昇により発生、水蒸気を多く含んだ暖かい空気からできた低気圧で、風速17.2m/s以上で「台風」となる
「温帯低気圧」は中緯度の温帯で発生、暖気と寒気の入れ替わりのために発生する低気圧
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「台風」と「熱帯低気圧」「温帯低気圧」の違いは?