自動車の利用において、万が一の事故の際に損害を補償する自動車保険には、法律で加入が義務付けられている「自賠責保険」と、任意で加入する「任意保険」があります。
「自賠責保険」とは、自動車損害賠償保障法により自動車および原動機付自転車を使用する際、すべての車に加入が義務付けられている自動車保険です。
「自賠責保険」は「自動車損害賠償責任保険」の略で、加入が義務であることから「強制保険」といわれることもあります。
「自賠責保険」は、被害者への最低限の補償をおもな目的とする保険のため、補償範囲は被害者の身体的な損害のみに限定されます。
また、傷害による損害が120万円まで、後遺障害による損害が4,000万円まで、死亡による損害が3,000万円までと、補償限度額も低く設定されています。
保険料は国土交通省で定められており、車種や使用目的、契約期間などにより異なります。
一方「任意保険」とは、「自賠責保険」で補償しきれない範囲を補う自動車保険です。
交通事故により、他人を死傷させてしまった場合の「自賠責保険」の限度額を超える部分を補償する「対人賠償保険」のほか、他人の車や家屋、店舗、物などを破損してしまった場合の「対物賠償保険」、自分の身体に対する補償の「人身傷害保険」、自分の車の同乗者が死傷してしまった場合の「搭乗者傷害保険」、自分の車が破損した場合の「車両保険」、交通事故の相手が保険に加入していなかった場合の「無保険車傷害保険」などの種類があります。
保険料はこれらの補償内容と、年齢、性別、運転歴、車種、使用目的、所有台数、地域、使用状況、安全装備の9つのリスク要因で保険会社各社により決定されます。
単に「自動車保険」という場合「任意保険」を指すことがほとんどです。
■ Wikipedia 自動車損害賠償責任保険
■ Wikipedia 自動車保険
■ 国土交通省 自賠責保険 ポータルサイト
■ 自賠責保険 保険料 pdf