海生哺乳類の鰭脚類(ききゃくるい)に属するアザラシアシカオットセイは、外観が似ているため混同されやすい動物といえますが、生物学上別の生き物に分類されており、以下のような違いがあります。
    
「アザラシ」とは、鰭脚類アザラシ科に属する哺乳類です。
アザラシ

北極圏から熱帯、南極まで幅広い海域に分布しており、体長1.2m、体重50kgの小型種ワモンアザラシから、体長6.5m、体重は4tに及ぶ大型種ミナミゾウアザラシまで様々な大きさの種類がいます。
日本近海にはワモンアザラシ、ゴマフアザラシ、ゼニガタアザラシ、クラカケアザラシ、アゴヒゲアザラシの5種類が生息しています。
「アザラシ」には耳介がなく、目の後方に耳のだけが開いています。
また、四肢には鉤爪のついた5本指があり指の間には水かきが付いています。
前肢があまり発達しておらず、後肢も前方に折り曲げることができないため、陸上では腹這いで這うように動き、水中では左右の後肢を交互に振って泳ぎます。

「アシカ」とは、鰭脚類アシカ科に属する哺乳類です。
アシカ

広義ではアシカ科の動物の総称ですが、狭義ではアシカ科アシカ属に属するカリフォルニアアシカ、ニホンアシカ、ガラパゴスアシカの3種類のみを指します。
このうちニホンアシカは絶滅したとされており、ガラパゴスアシカは、カリフォルニアアシカに含まれることもあるため、単に「アシカ」といった場合カリフォルニアアシカを指すことが多いです。
カリフォルニアアシカの成体は、オスで体長2.4m、体重390kg前後、メスで体長2m、体重110kg前後のものが多いです。
「アシカ」の耳には小さな耳介があり、ヒレ状に変化した前肢と胸筋が発達しています。
陸上では後肢を前方に折り曲げて歩くことができ、水中では前肢を鳥の翼のように使い泳ぎます。
水族館動物園のアシカショーではカリフォルニアアシカが登場することが多いですが、アシカ科のオタリアが「アシカ」として登場する場合もあります。

「オットセイ」とは、鰭脚類アシカ科に属する哺乳類です。
オットセイ

「アシカ」と同じアシカ科ですが、北太平洋に分布するキタオットセイ属と、アフリカ南岸、オーストラリア南岸などに分布するミナミオットセイ属に属する種を「オットセイ」と呼び区別します。
「オットセイ」の代表種キタオットセイの成体は、オスが体長2.1m、体重270kg前後、メスが体長1.5m、体重50kg前後と「アシカ」と比較して小型です。
「オットセイ」の耳には「アシカ」よりも大きい耳介があり、「アシカ」同様、陸上では後肢を前方に折り曲げて歩くことができ、水中では前肢を鳥の翼のように使い泳ぎます。
また、全身の硬い剛毛の下に柔らかい綿毛が生えており、過去に毛皮目的の乱獲があったことなどから、現在では商業目的の捕獲は禁止されています。

なお、「アザラシ」「アシカ」の成体には、短く硬い剛毛しか生えていません。


■ Wikipedia アザラシ
■ Wikipedia アシカ
■ Wikipedia オットセイ

「アザラシ」…耳介がない、五本指と鉤爪がある、陸上では這うように移動、体毛は硬い剛毛のみ。
「アシカ」…小さい耳介がある、前肢はヒレ状、陸上で歩行できる、体毛は硬い剛毛のみ。
「オットセイ」…耳介がある、前肢はヒレ状、陸上で歩行できる、硬い剛毛の下に柔らかい綿毛がある。

「アザラシ」と「アシカ」「オットセイ」の違いは?
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